おりものでわかるカラダの変化とは?

「今日のおりものはいつもと違う」なんて思った事はありませんか?実は、おりものの状態で今の健康状態や排卵の時期を知る事ができるのです。

おりものとは

腟から出る酸性の分泌液の事を「おりもの」と呼びます。量やニオイ、色には個人差があり、生理周期によっても変化していきます。おりものは、膣内に細菌などが入らないようにする「自浄作用」と排卵期になると受精を助ける作用があり女性の身体を守るために必要な働きがあります。

普段からおりものの状態を把握する事は自身の健康状態を知るうえでとても大切です。

年齢によっておりものの変化はあるの?

おりものの量や状態は、女性ホルモン(エストロゲン)の量と深いかかわりがあるため、年齢とともに変化や違いが見られます。

  • 初潮~10代
    女性ホルモンの分泌が高まり、おりものの量が徐々に増え始めます。
  • 20代~30代前半
    女性ホルモンの分泌はピークとなる為、おりものの量もピークを迎えます。
  • 30代前半~後半
    おりものの変化が安定する時期になります。
  • 40代~
    40代後半になると、女性ホルモンが徐々に低下するためおりものの量は減少、生理周期性も不規則になっていきます。
  • 閉経後
    閉経後は、エストロゲンがほとんど分泌されないのでおりものの量も一気に減ります。
    そのため、膣内の分泌物が減り、乳酸菌も減少するので細菌を防ぐ力が弱くなります。

おりものから分かる健康状態や
感染症の疑い

健康状態把握のために、正常なおりものと、感染が疑われるおりものの違いをチェックしましょう。

正常なおりもの

正常なおりものとは、半透明~白っぽい色で卵白のように少し粘り気がある状態を指します。おりものの量はホルモンの影響で変化するため、排卵期や月経期にはおりものの量は増加します。

特に量が多くなるのは排卵期と呼ばれる時期です。排卵期のおりものは、精子を受け入れやすくし 妊娠しやすくするために量が増え、粘り気が強くなります。生理周期とおりものの関係を把握しておくと、体調の変化に気付きやすくなります。

  • 生理後(卵胞期)
    生理直後は、子宮内に残った経血が混じったおりものが排出され、周期の中ではもっとも量が少ない時期。排卵期に近づくと量も増え始めます。
  • 排卵期(高温期)
    排卵期はもっともおりものの量が多くなる時期です。精子は酸に弱いため、この時期のおりものは、酸性からアルカリ性へと変化し受精のサポートを行なっています。そのため妊娠をしやすい時期とも言えます。
  • 生理前(黄体期)
    排卵期を過ぎるとおりものの量は次第に減少し、ドロっとした状態に変化します。下着につくのが気になりやすい時期です。生理前にかけて量が増えていき、生理の数日前から少量の血液が混じることもあります。

このように生理周期に合わせておりものが変化しますが、
以下のような色や臭い、性質の変化があった場合には感染や炎症等を疑う必要があります。

感染症や病気の疑いがあるおりもの

  • ピンク色や茶褐色のおりもの
  • 水っぽく流れ出る程多いおりもの
  • くすんだ黄緑色で膿の様なおりもの
  • カッテージチーズやヨーグルト状のポソポソしたおりもの
  • 魚の腐ったような生臭い匂いがするおりもの
  • クリーム色の泡立ったようなおりもので強い痒みが伴う

必ずしも病気が原因になっているとは限らないですが不安な場合は早めに婦人科を受診しましょう。

妊娠初期はどんなおりものの
変化があるの?

妊娠4~5週以降週数が進むとおりものは徐々に増えていきます。色は透明や白っぽくさらっとよく伸び、においがきつくなるという人もいます。ただし、人によっては、それほど変わらないという人もいるので、量が増えていなくても、妊娠の可能性があることや逆に変化があっても妊娠していないこともあり個人差があるということは覚えておいてください。

糸引きテスト

おりものの変化を確認する方法として「糸引きテスト」という方法があります。清潔にした指で腟内のおりものを取り、2本の指の間でどの位おりものが伸びるのかを調べる方法です。排卵直前では量も粘り気もピークになり透明度が増し、おりものは10㎝くらい伸びます。排卵前後は卵白状となり、おりものの伸びは4~5㎝程度です。月経直後ではほとんど伸びません。

下着が汚れるのが気になる場合は、
おりものシートを賢く活用しましょう!

おりものの量が多い時期は、外陰部が不快になったり下着が汚れたりすることもあります。ですが、石けんで膣を洗いすぎるのはやめましょう。自浄作用のために働く常在菌まで殺してしまう可能性があるので、外陰部を清潔に保つためには、市販のおりものシートやデリケートゾーン専用の石鹸を活用するのがおすすめです。

まとめ

普段のおりものの状態を知る事は、排卵時期だけではなく、病気の早期発見にも繋がりますので、これを機会にぜひセルフチェックしてみてくださいね。