かゆみや匂いが気になる…生理中のデリケートゾーン対策
公開日:2025年8月18日

生理中は服装に気を使ったり、体調が悪くなったり、色々お困りごとも多いですよね。その中でも、デリケートゾーンの不調や匂いが気になる方、多いのではないでしょうか?生理管理アプリMoonlyの調査では、多くの女性が「匂い」「かゆみ」「黒ずみ」について悩んでおり、生理の時期に悩みがピークに達することがわかっています。


今回は少しでも月経期が快適に過ごせるように、デリケートゾーンのトラブルの原因や今日からできることについてお話をしていきます。
デリケートゾーンのトラブルの原因とは?
まず、トラブルの原因は以下の3つに分けられます。
①摩擦・乾燥や蒸れなどの刺激
②感染症
③女性ホルモンの低下(更年期)
デリケートゾーンの匂いや痒みの原因の多くが「乾燥」と「ムレ」です。
陰部(VIO)は皮膚が薄く敏感なため、下着との擦れなどによって乾燥しやすくなります。乾燥するとバリア機能が低下し、水分が逃げやすくなることで、刺激に敏感になって、痒みを感じやすくなります。
一方、生理用品(おりものシートやナプキン)によって蒸れると、湿気によって雑菌やカビが繁殖しやすくなります。これによりかぶれや炎症を引き起こし、痒みの原因になるだけでなく、雑菌の繁殖によって嫌な匂いが発生することもあります。特に通気性の悪い下着や長時間の着用によってムレが悪化すると、皮膚の常在菌のバランスが崩れ、匂いが強く感じられることがあります。
②感染症が原因
次に多いのが感染症によるものです。
感染症というと「性感染症」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。たとえば、私たちの体に普段から存在している常在菌(実はカンジダもその一つです)が、免疫力や体力の低下などをきっかけに、感染症を引き起こすこともあるのです。それらを自己感染といいます。自己感染が原因でデリケートゾーンの痒みを訴える方も多いです。
デリケートゾーンの過度の洗浄によって、常在菌のバランスが崩れ、自己感染が起きることもあります。
一方いつもより強いかゆみや痛みを感じたり、通常のおりものとは異なり、色や質感、においに異常が見られる場合は、性感染症が原因の可能性もあります。一度婦人科を受診し相談することをおすすめします。
③女性ホルモンの低下
女性ホルモンは30代後半から少しずつ低下し、その中でもとりわけ膣の粘膜を保護する役割を持つエストロゲンが減少しやすいです。これにより、膣の粘膜や陰唇、股の付け根が乾燥しやすくなり、「萎縮性膣炎」という状態になることがあります。
この状態では、デリケートゾーンに痒みや違和感を感じたり、時には痛みを伴うこともあります。生理とは関係なく、こうした症状を感じることが多いです。少しでも気になることや不快に感じることがあったら、婦人科で相談してみてくださいね。
今日からできるトラブルの対処方法とは?
では、こうしたトラブルには、どのように対処すればよいのでしょうか?今日から実践できるデリケートゾーンのトラブル対処法を紹介します。
下着の選び方
生理中はデリケートゾーンが特に敏感になるため、この時期だけでも肌にやさしく、ムレにくい下着を選ぶのがおすすめです。
下着の素材は、「通気性がよく、汗を吸いやすいかどうか」がポイントです。例えば、コットン(綿)は汗を吸ってくれるので、ムレやかぶれを防ぐのに適しています。一方、ナイロンなどのツルツルした素材はムレやすく、肌への刺激も強くなりがちなので注意が必要です。
最近は、コットンと伸びのいい素材を組み合わせた下着や、汗をかいてもサラッと快適な設計のショーツも増えてきています。また、締めつけ感の少ない「ボクサータイプ」などもおすすめです。自分の肌や体型に合ったものを見つけてみてくださいね。
生理用品の選び方
ナプキンを選ぶときは、肌へのやさしさと通気性を意識しましょう。長時間肌に触れるため、素材によってはムレやすく、かゆみやかぶれの原因になることもあります。最近では、オーガニックコットン素材や、湿気を逃がす通気性に優れたタイプ、ニオイを軽減する消臭機能つきのナプキンなど、肌への負担を抑えた商品が増えています。
また、外出や運動が多い日には、吸収力が高くムレにくいタンポンを使うのも一つの選択肢です。挿入に不安がある方も、初心者向けにアプリケーター付きの扱いやすいタンポンも増えています。正しく使えば快適に過ごせます。
ほかにも、吸水ショーツや布ナプキンなど、繰り返し使えるサステナブルな選択肢もあります。肌の状態やライフスタイルに合わせて、自分に合ったアイテムを見つけてみましょう!
更年期以降のデリケートゾーンのトラブル
40代以降の方で、デリケートゾーンの違和感、かゆみ、痛みが続く様であれば、まずは婦人科を受診することをおすすめします。女性ホルモンを補うことで改善できることもあるからです!治療は、局所エストロゲン療法(腟錠、クリーム)や全身ホルモン補充療法(HRT)といった方法があります。少しでも不快と感じているのであれば、一度受診してみましょう。
日頃の予防方法とは?
デリケートゾーンのかゆみを予防するには日頃のお手入れも大切です。以下2点、気をつけましょう。
・デリケートゾーンは清潔に!
石鹸はアルカリ性や香料入りの製品を避け、専用の低刺激性製品を選びましょう。
お風呂上がりは、外陰部専用の保湿ジェルやクリームを使い、乾燥によるかゆみを防ぐことも大切です。
・身体を休めて規則正しい生活を心がけましょう!
睡眠不足やストレスが続くと、肌は敏感になりやすくなります。特に生理前は心身ともに不安定になりやすい時期なので、スケジュールに余裕を持たせることが大切です。予定を詰め込みすぎず、事前にスケジュールを調整して、ゆったりと過ごせる時間を意識的につくるようにしましょう。
まとめ
ホルモンバランスの変化によって、デリケートゾーンは普段よりも敏感になり、ちょっとしたことがトラブルにつながることもあります。一度不快な思いをしてしまうと、憂鬱な気持ちはさらに募ってしまうもの。日頃からの丁寧なケアと、生理中ならではの優しい対処法を試してみませんか?
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