知っておくと便利! 
簡単にできる電気代の計算方法

公開日:2016年3月18日
更新日:2025年10月14日

知っておくと便利! 簡単にできる電気代の計算方法

LIVIKA編集部が、2025年5月に全国の男女を対象に実施した「電気代の意識調査」によれば、97%の人が「負担に感じる」と回答しました。
また、電気代が8,000~10,000円を超えると「高く感じる」という回答が70%となっており、電気代を抑えるために電気料金を見直したことがあると回答した方は72%でした。(引用:LIVIKA https://livika.jp/58274/)

つまり、多くの人たちが電気料金の値上がりが家計の大きな負担になっていると感じており、節約をしたいと考えている人も多いことがわかります。そこで今回は、自分がどれだけ電気を使用し、いくらお金がかかっているのかを把握するための方法として、意外と知らない家電ひとつあたりの電気代の計算方法を紹介していきます。

各電力会社のプランを見ただけでは「節約」できない?

まず、電気料金は基本的に

「基本料金」+「地域電力単価」×「電力使用量(kWh)」

+

「燃料費調整額」+「再生可能エネルギー発電促進賦課金」

の合計で計算されます。しかし、どの電化製品を使うとどのくらいの電気料金になるのかは、これではわかりません。逆を言えば、家電ごとの使用電力量が計算できれば、重点的に節約すべきポイントも見え、生活費や家計のバランスを見直すことができます。

夏場の冷房で計算してみると
実際どれくらい?

冒頭で紹介した【電気代の意識調査】では、「自宅で最も電気を使う家電はなんだと思いますか?」という質問に対して、97%が「エアコン」だと答えています。つまり、エアコンにどれだけの電力が使われているかを知れば、電気代をかなり節約できそうです。

経済産業省「省エネカタログ」よれば、12畳用のエアコン(冷房能力3.6kW)の平均消費電力は1,041Wとなっていますので、この数値をもとに冷房時の電気代を計算して見ましょう。

まず、前述の計算式は月の電気料金を決めるものですので、電化製品ごとの電気代を算出するには、基本料金、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金は除外します。つまり、電化製品ごとの電気代の計算は「地域電力単価」×「電力使用量(kWh)」の部分のみを使用します。電力使用量は、消費電力×使用時間で算出できます。つまり、電化製品の電気代は、「地域電力単価×消費電力×使用時間」で算出できます。

地域電力単価は、ご契約中の地域電力事業者や契約プラン、使用する電力量によって異なります。そこで、ここでは全国家庭電気製品公正取引協議会が定める「電力料金目安単価」の31円/kWh(税込)で計算します。

ちなみに、東京電力の「従量電灯Bプラン」の場合、電気の使用量120kWhまでは29円80銭/kWh、120~300kWhまでは36円40銭/kWh、300kWh以上は40円49銭/kWhというように段階的に上がっていきます。同プランを契約している方はこの数字で計算した方が正確に算出できますが、使用電力量のうちエアコンの占める割合がわからないと計算できませんので、ここでは前述の31円/kWh(税込)を使用します。

それでは計算していきましょう。毎日エアコンを8時間つけて30日間過ごすとすると、1,041W (消費電力)×8時間(使用時間)×30日(使用日数)×31円(電力料金目安単価)=約7,745円です。

つまり、夏の1カ月間、毎日8時間エアコンを稼働させた場合のエアコンの電気代は約7,745円となります。仮にエアコンの使用時間を2時間減らせば、いくらの節約になるでしょうか?上記の式を使って計算してみてください。このように使用頻度の高い家電や消費電力の多い家電ひとつ当たりの料金を出すことで、電気代を節約する方法が見えてくるはずです。

電気代の計算方法をマスターし、何の電気代が家計や生活費において、どれぐらい占めるのか調べてみてはいかかでしょう。また、基本料金や地域電力単価が安くなる電力会社への乗り換えも節約の近道と言えるでしょう。

  • 電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める「電力料金目安単価」の31円/kWh(税込)で算出しています。
  • 電気料金の試算金額は、参考目安です。
  1. 実際に請求される電気料金には、石油や石炭などの燃料価格によって変動し加算される「燃料費調整額」と、再生可能エネルギーを用いた発電補助のための「再生可能エネルギー発電促進賦課金」が含まれます。

<出典>

  • 引越し/暮らしの情報 Livika「【電気代の意識調査】97%が「電気代を負担に感じる」と回答!見直し経験者は約7割超」
    https://livika.jp/58274/
  • 東京電力エナジーパートナー「主な契約種別の料金計算式」
    http://www.tepco.co.jp/ep/private/plan2/chargelist04.html
  • 経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ電子版」
    https://seihinjyoho.go.jp/catalog/