知っておくと便利!
簡単にできる電気代の計算方法
楽天リサーチ株式会社が、全国の20~59歳の主婦500人を対象に実施した「電気料金に関する意識・実態調査」(2015)によれば、電気代を安くしたいと回答した主婦は93%。しかし、65%の主婦は家庭の電気代が上がっていると答えており、思うように節約できていない人が多いことがわかりました。
節約にあたって必要なのは、どれほど電気を使用し、いくらお金がかかっているのかを把握すること。そこで今回は、意外と知らない家電ひとつあたりの電気代の計算方法を紹介します。
各電力会社のプランを見ただけでは「節約」できない?
まず、電気料金は基本的に
「基本料金」+「地域電力単価」×「電力使用量(kWh)」
+
「燃料費調整額」+「再生可能エネルギー発電促進賦課金」
の合計で計算されます。しかし、どの電化製品を使うとどのくらいの電気料金になるのかは、これではわかりません。逆を言えば、家電ごとの使用電力量が計算できれば、重点的に節約すべきポイントも見え、生活費や家計のバランスを見直すことができます。
夏場の冷房で計算してみると実際どれくらい?
冒頭の調査で「電気代が上がっている」と答えた人が、理由にあげたのは「電気の使用量が増えているから」(72%)、「電気料金自体が上がっているから」(59%)という内容でした。そのうちの42%が「エアコンの利用が増えた」と答えています。エアコンにどれだけの電力が使われているかを知れば、電気代をかなり節約できそうです。
東京電力の発表によれば、2010年のエアコンで、冷房では1時間あたり2.8kW(8~12畳)消費するとのこと。この数字を参考に先述の式で電気量を計算すると……
- ここでは東京電力の「従量電灯Bプラン」を基準とする
(120kWhまでは19.52円/1kWh、120~300kWhまでは26円/1kWh、300kWh以上は30.02円/1kWh)
2.8kWh(1時間あたりの電力量)×19.52円(1kWhあたりの料金)=54.7円
さらに上記から、毎日エアコンを8時間つけて30日間過ごすと考えると、2.8kWh×8時間×30日=672kWhとなるので、この数字を従量ごとに分けて計算していきます。
-
(1)120kWhまでの料金を計算する
120kWh×19.52円=2,342.4円
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(2)120~300kWhの料金を計算する
(300kWh-120kWh)×26円=4,680円
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(3)300kWhを超えた部分の料金を計算する
(672kWh-300kWh)×30.02円=11,167.44円
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(4)各従量で計算した料金の合計を出す
2,342.4円+4,680円+11,167.44円=18,189.84円
上記から、夏場1カ間、毎日8時間エアコンを稼働させた場合の電気代は約18,000円。使用頻度の高い家電ひとつ当たりの料金を出すことで節約の道が見えそうです。※1
電気代の計算方法をマスターし、何の電気代が家計や生活費において、どれぐらい占めるのか調べてみてはいかかでしょう。
最終更新:2016/3/18
- 電気料金は消費税込で表記しています。
- 電気料金の試算金額は、参考目安です。
- 実際に請求される電気料金には、石油や石炭などの燃料価格によって変動し加算される「燃料費調整額」と、再生可能エネルギーを用いた発電補助のための「再生可能エネルギー発電促進賦課金」が含まれます。
<出典>
- 東京電力エナジーパートナー「主な契約種別の料金計算式」
http://www.tepco.co.jp/ep/private/plan2/chargelist04.html