メッシュWi-Fiのメリット・デメリットとは?
初心者向けに選び方もあわせて解説
メッシュWi-Fiは、複数のアクセスポイントを設置して、網目状のネットワークで、家じゅうをカバーできる通信技術です。自宅のWi-Fi環境の改善を考えていて、メッシュWi-Fiが気になった方もいるのではないでしょうか。
広い家でWi-Fiがつながりづらい場所がある場合も、メッシュWi-Fiで通信環境が改善できれば、家の隅々まで快適に接続できるようになる可能性があります。
この記事では、メッシュWi-Fiとは何か、中継器との違い、メッシュWi-Fiのメリットデメリットなどを解説します。
メッシュWi-Fiとは?
メッシュWi-Fiとは、ひとつのメインルーターと複数のサテライトルーターを使用して、複数のアクセスポイントで、家じゅうの広い範囲に安定したWi-Fi接続を提供できる通信技術です。
Wi-Fiの電波は、メインルーターから離れれば離れるほど弱まります。また、家のなかにある壁やドア、家具などもWi-Fiの電波が弱まる原因です。自宅のなかでWi-Fiがつながりにくくなる場合、このような電波の性質が影響する場合があります。
Wi-Fiが繋がりにくい場合の対処法については下記記事でも詳しく解説しています。
Wi-Fiがつながらない時に試したい6つの対処方法を紹介!原因についても解説
メッシュWi-Fiでは、サテライトルーター(メインルーターの電波を受信して、増幅して発信するルーター)の設置により、Wi-Fiの電波が届くエリアの拡大が可能です。
複数のアクセスポイントが協調して動作し、隣接するアクセスポイントと通信し合うことで、網目状のネットワークを形成し、ネットワーク全体をカバーします。
メッシュWi-Fiでは、ネットワークのどこかで障害が起こっても、より快適な通信ができるルートを自動で探してくれます。ひとつのアクセスポイントでカバーする従来のWi-Fiルーターと比べると、より高速で安定したWi-Fi接続が可能です。
特に広い家やオフィスなど、広い範囲でのWi-Fi接続が必要な場所で、メッシュWi-Fiは重宝します。
メッシュWi-Fiと中継器の違い
Wi-Fiの届く範囲を拡大する機器としては、メッシュWi-Fiのほかに、「中継器」というものもあります。どちらも広い範囲をカバーするために使用できるものですが、その機能や仕組みにはいくつかの違いがあります。
中継器は、Wi-Fiの電波を中継し、Wi-Fiが届く範囲を広げてくれる機器です。Wi-Fiを受信し、中継器が改めてWi-Fiを増幅して再度出力することで、Wi-Fiの届くエリアを拡大してくれます。
なお、SSID(ネットワーク名)や接続のパスワードは、Wi-Fiルーターとは別の、中継器固有のものとなる場合があります。この場合、最寄りのアクセスポイントが中継器からWi-Fiルーターに変わった際に、手動で接続先の切り替えが必要です。
一方で、メッシュWi-Fiは、メインルーターとサテライトルーターが協調して家じゅうをカバーする技術です。ネットワークは全体で1つのものであり、1つのSSID(ネットワーク名)とパスワードでネットワークへの接続が可能です。
家の中で移動をした場合も、別のアクセスポイントへ自動で切り替えが行われます。中継器とは異なり、接続先の切り替えを意識せずに、Wi-Fiを使用することが可能です。
また、中継器の場合、多くの機器が接続すると、メインのルーターに負荷が集中し、通信速度が低下することがあります。メッシュWi-Fiでは、サテライトルーターに負荷を分散できるので、たくさんの機器を接続した場合も、速度低下を抑えて安定した通信が可能です。
メッシュWi-Fiのメリット
メッシュWi-Fiのメリットとしては、次の3つが挙げられます。
- 広い家でもWi-Fiがつながりやすくなる
- 複数のデバイスを使う時も安定して通信できる
- 設定が簡単
広い家でもWi-Fiがつながりやすくなる
メッシュWi-Fiなら、家じゅうのどこでもWi-Fiがつながりやすくなります。Wi-Fiルーターではカバーしきれず、Wi-Fiがつながりづらい箇所があった場合も、メッシュWi-Fiなら家じゅうで安定した接続が期待できます。
複数のデバイスを使う時も安定して通信できる
メッシュWi-Fiでは、各アクセスポイントが協調して動作し、デバイスごとに最適なアクセスポイントに接続できます。
家族で同時にWi-Fiを使う場合や、複数のスマート家電を常時接続する環境などでも、通信品質が低下することが少なく、高速で安定したWi-Fi接続が可能です。
設定が簡単
メッシュWi-Fiの初期設定はアプリで簡単にできるものが多いです。アプリの用意されたメッシュWi-Fiでは、画面の指示に従って手順を進めれば、初心者でも手軽にメッシュWi-Fiを設定できます。
メッシュWi-Fiのデメリット
メッシュWi-Fiのデメリットも確認しておきましょう。デメリットとしては主に以下の3つが挙げられます。
- 費用がかさむケースもある
- 対応するルーターが必要となる
- 通信速度がわずかに落ちることがある
費用がかさむケースもある
メッシュWi-Fiでは、必要台数のサテライトルーターを準備する必要があり、費用がかさむケースもあります。
特に広い家でサテライトルーターの台数が多くなる場合は、必要な金額も大きくなります。通常のWi-Fiルーターを一台だけ準備する場合に比べると、出費が多くなる場合があることについては注意が必要です。
対応するルーターが必要となる
メッシュWi-Fiを利用するためには、ルーターがメッシュWi-Fiに対応していなければなりません。非対応のルーターを利用中の場合、対応のルーターを用意する点に注意しましょう。
また、メインルーターとサテライトルーターには互換性が求められます。異なるメーカーのルーターを利用する時には、各ルーターに互換性があるかも確認しておきましょう。
通信速度がわずかに落ちることがある
通信速度は、メインのルーターに接続している場合に比べると、わずかに落ちるケースもあります。メッシュWi-Fiは、ネットワークの範囲の拡大や安定性の向上が主なメリットで、最大の通信速度を向上させるものではないので、その点は理解が必要です。
ただし、メッシュWi-Fiで、Wi-Fiを強く受信できるようになったり、多くのデバイスとの接続も安定してできるようになったりすることで、通信速度が改善される可能性は考えられます。通信環境の弱点を克服できれば、通信速度の向上も期待できます。
メッシュWi-Fiの選び方
メッシュWi-Fiの選び方のポイントも見ていきましょう。特にチェックしておきたいポイントは、次の3点です。
- 利用したい範囲を確認する
- ほしい機能が揃っているかをチェック
- 費用の試算を行う
利用したい範囲を確認する
メッシュWi-Fiを選ぶ際には、設置する自宅の広さや部屋のレイアウトを確認しましょう。
例えばマンションなら、ワンルームと4LDKでは、必要になるサテライトルーターの数が異なります。十分なサテライトルーターを設置することで安定した接続が期待できます。
ほしい機能が揃っているかをチェック
メッシュWi-Fiの機能としては、3つの周波数帯が利用でき、混雑を回避しやすくなる「トライバンド」、最適な周波数帯での接続に切り替えてくれる「バンドステアリング」など、通常のWi-Fiルーターと同様に、さまざまな機能があります。
メッシュWi-Fiの製品を見比べる際には、各製品で、自分にとってメリットのある機能はあるのか、ぜひチェックしておきましょう。
費用の試算を行う
各メッシュWi-Fiの製品を導入するのに、どれぐらいの費用がかかるのか、サテライトルーターまで含めて、費用を試算して比較しておきましょう。
なお、一部の光回線サービスでは、メッシュWi-Fiのレンタルサービスもあります。初期費用を抑えてメッシュWi-Fiをはじめたい方は、レンタルも検討してみると良いでしょう。
メッシュWi-Fiはこんな人におすすめ
メッシュWi-Fiは、こんな人におすすめです。
- 家のなかでWi-Fiの届きづらい場所がある人
- 多くのデバイスを接続する可能性がある人
メッシュWi-Fiを利用すれば、家の奥まった場所や角の部屋など、従来のWi-FiルーターではWi-Fiが届きにくい場所でも、安定したWi-Fi接続を実現できます。2階建て以上の戸建てなどでWi-Fiが届きにくいところがある場合など、ぜひ導入を検討したいところです。
また、壁が多い住宅、鉄筋コンクリートの住宅、電気製品が多く電波干渉があるなどで、Wi-Fiが届きにくい環境でも、メッシュWi-Fiなら、アクセスポイント同士が協調して障害を克服できるので、安定した通信が期待できます。
そのほか、多くのデバイスを接続する可能性がある人も、メッシュWi-Fiなら複数のアクセスポイントで負荷を分散できるので、安定した通信がしやすくなります。
メッシュWi-Fiの設置に
おすすめの場所は?
メッシュWi-Fiのサテライトルーターを設置する場所は、メインルーターとWi-Fiの電波が届かない場所の中間あたりがおすすめです。
例えば、1階のリビングにメインルーターが設置されていて、2階の寝室でWi-Fiがつながりにくい場合は、両者の中間に位置する適当な場所にサテライトルーターを設置します。
複数の部屋でつながりにくい場合は、その分、設置するサテライトルーターの数を増やすと良いでしょう。
そのほか、サテライトルーターは次の場所への設置もおすすめです。
- 階数の多い住宅での各階への設置
- 有線接続で安定した通信をしたい作業部屋
- テレビやスマホ、ゲーム機やAIスピーカーなど接続するデバイスの多い部屋
サテライトルーターを複数設置すれば、階数の多い住宅でもWi-Fiの電波を家中に届けられます。
LANポートのあるサテライトルーターなら、サテライトルーターをパソコンとLANケーブルで接続可能です。リモートワークやオンライン会議で安定した通信環境を求める方は、作業場所の近くに設置すると便利です。
また、近年はテレビやスマホ、ゲーム機やAIスピーカー、スマートリモコンなど多くのデバイスをWi-Fiとつなぐご家庭も増えています。接続するデバイスの多い部屋に設置すると、通信の混雑を回避しやすくなります。
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メッシュWi-Fi追加ポッドは1台あたり550円(税込)※1 ※2で、最大2カ月間は無料です。メッシュWi-Fiをレンタルして、初期費用を抑えたいと考えている方にもおすすめです。
J:COM NETでは、「J:COMメッシュWi-Fiアプリ」を提供しています。Wi-Fiネットワークの状況や接続デバイスの確認、ネット利用時間の制限や自動ブロック機能があり、自宅での快適なメッシュWi-Fi利用に役立ちます。
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料金やプランをより詳細に知りたい方には、お住まいのエリアや住居タイプに合わせたシミュレーションがおススメです。
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自宅のインターネット環境の改善を考えている方は、ぜひJ:COM NETの「次世代 AI Wi-Fi」と「メッシュWi-Fi追加ポッド」を検討してみてはいかがでしょうか。
- ご契約状況によって、月額利用料金が異なる可能性があります。
- 追加契約可能な機器(ポッド)台数は、4台までとなります。
- 集合住宅の場合。WEB限定スタート割適用、4カ月目以降5,280円/月~。2年契約、自動更新。途中解約は解除料要。
- お住まいの建物、ご契約内容によりご利用いただけない場合があります。詳しくはお問い合わせください。
まとめ
メッシュWi-Fiは、複数のアクセスポイントで広い範囲をカバーできるWi-Fiの通信技術です。メッシュWi-Fiを利用すれば、家じゅうでつながるWi-Fi環境を構築できます。
多くの機器で同時にWi-Fiに接続する場合も、メッシュWi-Fiなら安定して通信できます。
家の隅々までWi-Fiを届かせたい方や、多くのデバイスを接続する方は、ぜひメッシュWi-Fiを利用して、快適なWi-Fi環境をつくっていきましょう。
「Wi-Fi」は、Wi-Fi Allianceの登録商標です。
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